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野外プログラム

【冬限定 雪洞泊】積雪は3m弱!自分の「家」を作り、雪の中で過ごすひと晩。

「雪洞泊プログラム」の様子をリポートします。
2022年2月中旬、信州アウトドア研修のスタッフ2人が受講しました。

自分の「家=雪洞」を作り、雪の中でひと晩を過ごします。初めは「寒い雪の中で寝ることができるのか?」と不安がありましたが、無事にひと晩を過ごすことができました。豪雪地域ならではの野外活動、おススメです。
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◆「雪洞泊」を企業研修に

 

野外での企業研修は気候を考えると春~秋が最も開催しやすい季節ですが、冬でも実施できます。冬は気温の低さに加え、必要な道具やウェアが多くなるなど、1人あたりの負荷が大きくなります。野外研修ではその負荷こそが学びの価値を高めます。

 

今回の1人用雪洞づくりでは、雪洞を作る行為が自己内省のキッカケになります。研修に送り出す側は、作り手の空間認識や作業手順の組み立て方などを知ることができるほか、パーソナリティ(個性や人柄)の深い理解にも繋がります。

 

1人用ではなく大人数が泊まれるサイズの雪洞づくりはチームでの作業になり、メンバー同士のコミュニケーションを増やしたり、チームで作り上げる達成感を得ることができます。イグルー(雪ブロックでつくる簡易住居)でも同様の効果が期待できます。

 

「雪洞で一晩を過ごす」という、普通に生活していたら想像もつかないことへのチャレンジにも大きな価値があります。何事もやってみないと分かりません。仕事だけではなく人生においても同じではないでしょうか。

 

信州の豪雪地帯だからこそできる「雪洞泊」。企業研修におススメです。

冬限定ですので、ご希望の方はお早めにお知らせください。

 

それでは本編です。

 

 

◆豪雪で有名な栄村へ

 

信州最北端に位置する下水内郡栄村(しもみのちぐんさかえむら)。

長野市街地から車で約1時間半ほどの距離にあります。有数の豪雪地帯として知られ、昭和20年にはJR森宮野原駅で7.85mの積雪を記録しています。

 

 

湧き水を流しているので道が凍結しません。

 

 

◆裏山でスノーシュー。動物の足跡にワクワク

 

まずは準備運動です。雪洞を設営するエリアをスノーシューで散策しました。

 

真ん中の写真は動物の足跡です。知っている人はひと目で分かりますね。いたるところに足跡があり、それだけでワクワクしてきます。ゾンデ棒*で測ってみたところ、積雪は270㎝。ずっと下に地面があることが想像できません。

 

*ゾンデ棒 積雪の深さや状態を確認するために使う棒。アルミ製などで、折り畳み可能。雪崩からの救出時に使用します。

 

 

◆雪のテーブルでランチをしながら

 

お昼を食べながら、雪洞に必要な深さや大きさ、防風などについてレクチャーを受けます。

講師は栄村に拠点を置く信州アウトドアプロジェクト 島崎晋亮さんです。

寝る時はこの向き、ここに棚があると使いやすい、広くし過ぎると寒い、などを考えるだけで楽しくなってきます。自分の手を動かしてイメージをカタチにする体験があまりないからでしょうか。

 

 

 

 

◆自分の家を自分でつくる

 

いよいよ雪洞作りです。私(スタッフO)は、斜面ではなく平地を下に掘ってから左右に掘り進める方法を選びました。まずは屋根になる部分を踏み固めて強度を高めます。ここからは完成形を想像しながら、とにかく掘って掘って掘りまくりです。雪は排出しやすいブロック状に切ります。

 

 

 

雪を掘るのは楽しいですが、途中で雪の排出作業が少し面倒に感じます。ただそれを乗り越えないと自分の家は完成しません。忍耐と集中の時間です。完成を目指して堀り続けます。大体の大きさになったら、雪洞に出入りする動きをしたり横になるなど、実際の使用シーンを想定して細かな部分に取り掛かります。

 

 

 

◆家は3回建てないと理想の家にならない

 

作業開始から3時間ほどで完成です。メガネやキャンドルを置く小さな棚を付けたり、玄関スペース(?)を居室より一段下げたりと、自分のこだわりを反映させます。もっとこだわって作ることもできますが、制限時間もあるため、ある程度で納得することも必要です。よく言われる「家は3回建てないと~」を実感しました。

 

 

 

◆本当に雪洞で寝られるの…?

 

雪洞泊に備えるため、夕飯をおなかいっぱい食べました。

いよいよ雪の中で一晩を過ごします。外気温はマイナス3~5℃としっかり冷え込んでいますが、雪洞内は0℃~マイナス2℃です。マットを数枚重ね、冬仕様の寝袋を準備。万全の装備ですが、本当に雪の中でひと晩を過ごせるか、一抹の不安は消えません。

 

 

 

◆静寂の世界に広がる里山と星空

 

寝袋に入るとかなり温かく、十分に寝られそうです。顔は少し冷たいですが寝袋を閉め切れば問題ありません。想像以上に心地よく、すぐに寝付くことができました。真夜中、用を足すため外に出てみると、そこは静寂の世界。月に照らされた里山と瞬く星がいっぱいに広がる夜空は何度見ても飽きない素敵な風景です。

 

 

 

 

 

◆朝、明るくなるだけで生きていることを実感

 

空が明るくなるのに合わせて目が覚めました。異世界にさえ感じたあの空間、時間が終わってしまうのが少し寂しい気もします。気温が上がることと同じくらい、光がある安心を感じました。大げさかもしれませんが、自分が生きていることを強く意識しました。

 

 

 

◆里山スノーシューで研修

 

2日目はスノーシューハイクです。限られた時間の中で地形図を読みゴールを目指す、リーダーシップ養成とチームビルディングを狙いとした研修です。序盤は集落を歩いたり、田んぼの上を通ったり、千曲川の流れを見たりと景色を楽しみながら進みました。春~夏~秋にも同様の研修ができますが、夏シーズンでは歩けない場所にも積雪のおかげで踏み入ることができます。

 

 

 

 

◆自分たちの現在地を確認

 

進むにつれ、急な斜面やルート判断に迷う場面が増えてきます。地形図を読み、自分たちの現在地やゴールの方向、残り時間などを確認します。ペース配分も考え、休憩を入れながら進みます。

 

 

 

◆エネルギーをチャージ

 

休憩時には登山やスノーシューなどの野外活動にぴったりな「アミノバイタル®パーフェクトエネルギー®」でエネルギーをチャージします(味の素株式会社様からサンプリング提供いただきました)。

 

 

エネルギーチャージ!

 

 

 

 

◆普段の仕事と同じ状況に

 

エネルギーをチャージして元気が出ました。近づいているゴールを目指します。「ここが絶対にゴールだ!」と思えるポイントに到着。しかし地形図と照らし合わせると、まだ100mほど手前。類似地形はあるものの慎重に周囲を観察すればゴールではないことが分かります。普段の仕事でも時折出てしまう自身の詰めの甘さを痛感しました。

 

 

その後、ゴールに無事到着。千曲川を見下ろしながら、昨晩の余った食材を入れた即席野菜ラーメンの昼食です。帰りは林道を歩いてスタート地点に戻りました。道中、カモシカと出会うことができました。山で生きている動物の姿を見られるのは野外研修の大きな魅力です。

 

 

 

◆講師からのフィードバック

 

スタート地点に戻りひと段落したところで、研修2日目の振り返りです。まずは受講者自身がチームや自分の行動を振り返り、良かった点や課題となった点を共有します。講師とメンバーからフィードバックをもらい、「何故その行動をとったか」「どのような行動が望ましかったのか」など、お互いの意見を交わします。普段の仕事の場面にも置き換え、アクションプランを作ります。プランといっても大げさなものではなく、小さな心がけです。その小さな心がけが大切だと考えます。

 

最後にプログラム全体のフィードバックです。抜粋します。

 

【講師からのフィードバック】

・想定より時間がかかったが、ルートを判断し決定する場面においては十分にチーム内でコミュニケーションが取れていた。お互いの考えを共有し、最適ルートを導き出せていた。

 

・スタート地点に戻るためスタッフOがリーダーで先頭を歩いている際、制限時間はクリアしたが、メンバーは何とかついていった様子。ついてきているから大丈夫と視覚情報だけで判断せず、会話でコミュニケーションを取りメンバーの状態を把握できると、無理なペースは避けられ、目標を達成する確率が高まります。

 

 

 

◆立つ鳥跡を濁さず

 

2日間のプログラムの最後には自分で作った雪洞を崩し、可能な限り埋め戻します。次にこのエリアを訪れる人の安全のためです。我ながらよく作ったと思う大きめサイズだったので、崩すのが大変でした。作るのに3時間以上かけましたが、崩すときはものの10分です。

 

 

 

お読みいただきありがとうございました。

興味をお持ちいただきましたら、気兼ねなくお問い合わせくださいませm(_ _)m

 

#企業研修 #野外研修 #信州アウトドア研修 #雪洞泊 #スノーシュー

 

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