六甲山YMCAは自然豊かな標高約750㍍の場所にあり、秋晴れの天候に恵まれ、研修がスタート。
アイスブレークなどを続き、2チームに分かれて身体的、心理的に負荷のかかるゲーム形式の課題解決型のアクティビティ「ASE研修」(Action Socialization Experience)に挑戦しました。
最初の小さなボールを運ぶアクティビティでは、両チームは異なる方法でクリアを目指しました。成功した後のフィードバックで、リーダー役が「積極的に声を出し、ひとり一人のアイデアを試した」と説明し、他のメンバーは「成功した時、『ナイス』と言ってくれてうれしかった」と応じました。別のチームでは「リーダーがやり方を決めたので取り組みやすかったが、制限時間があり焦ってしまい、立ち止まってアイデアを検討しても良かった」との指摘が出ました。
昼食後は座学で、グループの成熟段階に応じたリーダーの行動に関する理論を学んでから、新たなASE研修の課題。難しいアクティビティで、終了後にリーダー役が「『その案は無理かな』とは考えずにまずはやってみた」と説明。これに対し、「みんなからどんどんアイデアが出たが、もっとひとつ一つのアイデアに時間をかけて取り組んでも良かった」との声も。
研修2日目に向け、チームとして良かった点や改善点を考える時間を設け、「積極的にトライ&エラー」などが良い点として挙がり、「俯瞰的に見る」「改善策を考える時間」などを意識していくことを確認しました。
チームクッキングは、火起こしに必要な小枝を木々に囲まれた六甲山YMCAの敷地内で集めてからスタート。米国テキサス州発祥の郷土料理という「チリコンカン」のほか、「アヒージョ」「ペペロンチーノ」などが並びました。
夜の「焚き火トーク」では、「自分がやりたいことをもっと考えていきたい」「これからも出会いを大切にしたい」など、仕事への思いや人生で転機になった出来事などを語り合いました。
2日目の朝食もチームクッキング。朝のミーティングでは、前日にチームでまとめた課題や改善点などを改めて確認。「自分から動く人が多く、指示をする人がいないのが良い面もあり、悪い面でもある」「自分が行っていることを周囲に『報連相』(報告・連絡・相談)する」などの意見が出て、最後のASE研修に臨むことに。
初日に比べ難易度が高く、なかなか解決策が見つかりません。リーダー役が全体を見ることができる場にいて、サブリーダー役が「ファーストペンギンになる」と宣言し、まずはトライ。他のメンバーは成功するたびに「ナイス」「ナイス」と互いに励まします。1時間近くが経過し、一つ一つの動作に慣れてくると、「細かい動作に気をつかっていこう」との声が上がりました。制限時間をオーバーしたものの、難題をクリア。リーダー役は「みんなに支えてもらった。ひとり一人ができることを考えていた」と話しました。
研修のまとめでは、2日間を振り返り、互いにフィードバック。「もっと自分の意見を主張してもいいのでは」「意見をまとめた後に指示をしてくれてもいい」など、成長を期待してエールを送り合いました。
【研修の振り返りから】
「今までは案を出すだけで満足していたが、意見を突き通すことを実践してみようと思う」
「自分の得意なこと、もっと伸ばせることを知ることができた。タスクを割り振ったり、状況を分かりやすく伝えることが課題だと感じていたので、職場ではタスクを分散し、状況を共有したい」
「今後、後輩が入ったり、立場が変わったりすると思うが、状況に合った自分らしいリーダーシップを発揮するために学んだことを参考にしたい」
「これまで自身のリーダーシップについてフィードバックをもらうことはなかった。時には自分のアイデアで皆を引っ張ることが必要だと気づいた」
「傾聴力を身につけられた。意見を聞くだけではなく、引き出すのも傾聴力だと考えるようになった」
【研修担当者の話】
業務に必要なスキルを磨くことも重要ですが、入社1年目ということでまずは会社にしっかり根付いてほしいと思い、同期の仲を深めることを目的としてこの研修を企画しました。
研修を通じて同期間でのつながり強化はもちろんのこと、リーダーシップについても学びを深め、お互いにフィードバックを受けることで自身の強みを認識し、今後の成長につながる貴重な機会となりました。何よりも楽しそうにワークに取り組んでいたのが印象的でした。
講師のみなさま、有意義で充実した研修を実施いただきありがとうございました!