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お知らせ

地方での企業研修の事例紹介 南会津町のチームビルディングツーリズム

福島県南会津町が進めるチームビルディングツーリズム(企業の教育旅行、TBT)のモニターツアーに同行し、先進地の事例として視察をしてきました。

「信州アウトドア研修」も、地方での企業研修を広げるべく、今後長野県内の自治体や観光団体などと連携を強化して、首都圏など県外の企業等への具体的な提案を進めていきます。地域資源の活用策や人口減少といった課題は、全国の地方が抱える共通のテーマ。特に南会津町は森林資源が豊かな信州と重なる点が多く、参考になります。

(文責 ビジネス開発室 村澤)

総面積の92%が森林という南会津町(人口約1万4千人)は2020年度、関係人口の獲得などを目的にTBTに関する取り組みをスタート。10月24日から3日間、首都圏のIT企業、CM制作会社、イベント企画会社の計14名が参加するモニターツアーを実施しました。

参加者は東京・浅草駅で東武鉄道の特急に乗り込み、3時間ほどで会津田島駅に到着。発足式で渡部正義町長は、外国産材が主流となり衰退した林業や、65歳以上の高齢化率が43%に達するなど人口減少が進む町の現状について説明しました。

 

モニターツアーの町側のテーマは「南会津町における、『人』と『森林』との共存共栄」。

企業側の参加目的は「リモート勤務でチーム内のコミュニケーションが減少したので交流をしたい」「社員同士の信頼関係構築」「エンゲージメント強化」「他業種・他社との交流」などです。

 

宿泊先の会津アストリアホテルに移動し、隣接するたかつえスキー場でジップラインを体験。2つのチームに分かれ、ジップラインを始めると、自然と会話が生まれ、笑顔が広がりました。夜は懇親会に続き、星空を観察し、焚き火を囲みました。

 

 

 

 

2日目は午前中、森林散策とキウイに似た味の実を付けるサルナシの植樹。地元のNPO法人が整備する約300haの「高野癒しの里」にある「じね~んの森」エリアで1時間余、紅葉が美しい森の中を歩き、所有者不明のため伐採できない木があることや、原野に戻った耕作放棄地、熊の爪痕が残る木などについて説明を聞きました。

 

 

 

 

昼食は伝統の「裁ちそば」のそば打ちを体験しました。かつてはつなぎにする食材が採れずそば粉のみで作っていたため、生地を折り畳まないで重ねて布を裁つように切ります。続いて、信州でも課題となっている増え過ぎた鹿の有効活用を考えようと、クラフトワークで鹿革の名刺入れなどを作りました。

 

 

2日目の夜は「南会津町の『森林課題』を解決するためのビジネス構想」をテーマに、2チームに分かれてグループワーク。「木が買える自動販売機」「中国版TikTokでの林産物の販売」などアイデアが次々と出ました。3日目は、信州でも活用が進む低木クロモジの精油の蒸留所「一十八日」を見学。こちらには信州からの視察もあるそうです。

 

 

最後のまとめで参加者から「一緒に参加した部下2人が、他の会社の人も含めてこんなにも話ができるようになって驚いた」「出会った南会津の人は一人一人ポリシーを持っている。自分のビジネスでも参考にしたい。木を育てるのは何十年もかかると聞いた。じっくり育むことを仕事でも考えていきたい」などの発言がありました。

 

「信州アウトドア研修」は、信州の自然を舞台に登山など野外で体を動かす活動を重視します。特長として「非日常性」があります。普段の職場から遠く離れ、地方の豊かな環境の中で得るものは、働く上だけでなく、生きていく上でかけがえのない財産になると感じました。

(南会津町の皆さま、電通アドギアの皆さま、東武トップツアーズの皆さまに感謝申し上げます。同行させて頂きありがとうございました)

【南会津町】

https://www.town.minamiaizu.lg.jp/official/soshikikarasagasu/sogoseisakuka/chiikizukuri/3/2418.html

【電通アドギア】

http://www.dentsu-adgear.co.jp/works

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